自分の亡き後の家族ことにまで気遣ってくれた父の懐の深い愛情

父が亡くなった時のことです。
何年か前、冬の間咳がよく出るようになり、病院に早くいくよう勧めていたのですが、放置状態のまま春がきて5月になり、胸が痛むのと血痰が出たというので、ようやく重い腰を上げ病院に行きました。
肺癌のステージⅢbでした。手術はできないけれども、入院が必要とのことでした。しかし、父は入院を断り遺言書を作成し身辺を整理すると言いました。
母も心身の体調を崩して入院中だったため、自分のもしもの時に母親が相続手続き等を行うのは無理だろうと、家族への相続の配分を見直したいためだったのです。
実際、入院中の身の回りの世話から全てのことは私が行っていました。ただ、それでも父は自分で公証人役場に何度か通い、公正証書遺言の手続きを行っていました。
そして亡くなり、そのあとは遺言書の記載通りに相続手続きを行いました。
実際、相続手続きするにあたり父が所有する財産として、自宅、預金ならわかるのですが、生命保険や投資、運用関係もあったのです。
生前、父はそのようなことはあまり話す人ではありませんでしたので、遺言書を見るまでは私たちもわかりませんでした。
遺言書には、家族への配分の記載もあったので、家族は父が自分のものをあげたい人にあげるという思いならばと、了承し揉めることもありませんでした。
自分の身体を痛めても、自分の亡き後の家族ことにまで気遣ってくれた父の懐の深い愛情は、言葉で表現することができません。私は、この思いを無駄にしないように生きて参りたいと思います。
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