遺言書のおかげでスムーズな相続が実現

祖父が亡くなった時の事でした。祖父はとても元気で88歳まで家で暮らしていましたが、89歳の時に風邪を引いてしまい、それが元で入院を余儀なくされました。
風邪は万病のもととは言いますが、正にその通りでした。70代の頃は風邪を引いても医者嫌いな祖父は、はちみつ大根や青葱を焼いて梅干しと食べれば元気になると信じ、本当にその通り2日間でも寝れば元気に回復していました。
しかし、年々その回復力も落ち、今回の風邪は全く治る様子が無かった為に、無理矢理病院へ連れて行くことにしました。
医師はすぐに入院をとのことで、まずは2週間入院しました。その際、退院はすぐだろうと家族は考えていたのですが、血液検査の結果に異常が認められた為、退院は延長されることになりました。
祖父は帰れないかもと薄々気付いたようで、便箋とペンを用意してほしいと言ったので、私はベッドの横に置いておきました。
祖父は面会時間が終わり、皆が居ない時間になってから、少しずつ遺言書を書いていたようです。
入院してから2ヶ月が過ぎ、声も出なくなって弱々しくなった祖父から、父へと手渡されたのは、私が渡した便箋でした。
やはり中身は遺言書だったのです。自分の会社、経営していたマンション、ほか不動産など弁護士と相談し、父と父の兄弟とで分ける財産について、細かく指示がありました。
この遺言書を、父は祖父の存命中に父の兄弟に見せ、皆で納得の行く分与となりました。その3か月後に祖父は亡くなりましたが、この遺言書のおかげでスムーズに相続手続きが出来ました。
事務所からひと言コメント:原文では「遺書」となっていたところをすべて「遺言書」に訂正させていただきました。
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