もめ事は事前に防ぎましょう!

3年前に父が亡くなりました。私は2人兄弟の弟です。弟ではありますが、ある事情で兄は実家を継承せず、全く縁もゆかりも無いところで住んでいます。
そんなに財産を残した父ではありませんが、一応、葬儀をするくらいの現金と、実家の住宅と土地120坪ほどを残してくれました。
ある事情と言うのは兄の借金です。サラ金数社に、合計1500万円ほど借りていました。私が14~18歳くらいまでの間で、青春を奪われたような気持でした。
私自身も親に金銭面では頼れないので両親の親戚から借入したり、中学の時からアルバイトをして学校に通いました。
この事情により、兄には遺産の一切を相続させない、と父にはいつも言われていました。家を出てからも兄は時々墓参りなどで帰ってきましたが、その時でも父には口うるさく、一銭もやらない、全部弟にやる、と聞かされていたようです。
父は、持病を持っていましたが、まさか入院2日後に亡くなるとは思わず、慌ただしく葬儀を済ませました。相続に関しては兄は放棄する旨を私に伝えてきたので、問題にはならないと思い、遺言状などは気にも留めませんでした。
それが、葬儀が終わって1週間くらいしたころ、兄から連絡があり、遺言状が無い以上、自分にも相続の権利があると言い出したのです。
兄嫁から知恵を付けられたようです。兄嫁は過去の「事情」を知らないのでこのようなことを言ってきたのです。
兄嫁に過去のことを話し、諦めさせることも考えましたが、母が、金庫に原稿用紙に何かを書いて父が入れていた事を思い出してくれました。確認したら、実印も押した上で、兄には相続させない旨が書いてありました。兄もこれで諦め、相続放棄しました。
人間何があるか分かりません。明日交通事故で亡くなるかも誰も分かりません。特に遺産に関しては、生前の早いうちに書くことを勧めます。肉親同士での揉め事は誰もがしたくないはずですから。
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