遺留分の法律があって良かった。さもないと・・・

私には高齢となる父と兄がおりました。母は数年前に他界しており既におりません。
父はそれなりに不動産や金融資産を持っておりその財産は当然私も兄と一緒に相続出来るものと思っていたのです。
ところが、父が他界した時、葬儀の後で兄が私に父の遺言を見せてきたのですが、そこに書かれていることに私は大変驚きました。
その遺言書には全ての財産は兄一人に相続すると書いてあるのです。
私は生前の父が寝たきりになった時、介護などを十分に行なっており、私には相続財産が全く出来ないというのは絶対に納得できません。
それに対して兄はあくまでも父の希望はこの遺言書に書いてある通りなので父の遺志を尊重すべきと言います。
けれども私には父が私に一切の相続財産を残さないということはどうしても腑に落ちませんでした。多分、兄が父に遺言書をこのように書く事を誘導したのだと思います。
私は絶対に納得出来ないので、弁護士の先生に相談しました。すると先生からは相続には遺留分というものがあるということを教えていただいたのです。
相続人には財産を受け取る権利があり、不合理な遺言書などによってこの権利を侵害されないために法律で遺留分というものが決まっているという話を聞きました。
なんでも父の子である私には遺留分の割合が1/2は確保されているということです。
けれどもその遺留分は主張しなければ遺言書を認めて相続を放棄することになってしまうようなので、私は弁護士先生に相続の手続きをお任せし、その甲斐もあって、私は遺留分だけは父の財産を相続をすることが出来たのです。
相続というと遺言書で全てが決まってしまうと思っていましたが、実際にはそうではないのですね。最終的には弁護士の先生に相談して本当に良かったと思っています。
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