独身者こそ遺言書を!

遺言は財産がたくさんある人が書くものと思っていないでしょうか。
もちろんそういう方には是非書いて欲しいのですが、財産が無くても遺言を書いておいた方がいいケースがあるのです。
それを切実に思うようになったのは、私のおばあちゃんが巻き込まれた相続手続きがきっかけです。年配の人は、兄弟姉妹がたくさんいることがありますよね。私のおばあちゃんも兄弟姉妹が10人いる家でした。
問題の相続は、おばあちゃんのお姉さんの相続です。お姉さんは、結婚もしていなく、子どももいないまま15年くらい前に亡くなっていました。
とくにめぼしい財産はなく、遺言も残されていなかったので、兄弟姉妹で少しの形見分けをした程度だったそうです。ただ、問題となったのは、お姉さん名義の土地建物があったことでした。
当時おばあちゃんが近くに住んでいたこともあり、何となく管理は続けていたのですが、相続手続きがよくわからなかったようで、名義を変えたりすることはありませんでした。
土地建物は長い年月そのまま置かれており、老朽化もしてきて、近隣から苦情がくるようになりました。
建物を取り壊して土地を売却しようという話になったとき、相続手続きが済んでいないことがわかりました。
遺産分割をしなくては、と専門家に依頼して戸籍を集め始めたところ、兄弟姉妹がたくさんいて、戸籍の収集には非常に時間がかかりました。
また、兄弟姉妹が亡くなっていて、その相続人とは面識がなかったり、相続人が行方不明になっていたり。
電話やお手紙では手続きを進めようがなく、裁判所に申立をして3年くらいかかってやっと名義変更ができました。
このときに思ったのが、もしお姉さんがおばあちゃんに財産を引き継ぐように遺言を残してくれていたら、こんなに大変な思いはせずに済んだのだろうということです。
相続が複雑になりそうな人こそ、残された人のために遺言を書いて欲しいと、心から思いました。
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