2017-10-19

相続した後の財産の処分が大変でした

相続した後の財産の処分が大変でした。母が父より先に没し、父が二年後に亡くなりました。私は一人娘でしたので、相続についての争いはありませんでした。

父は一戸建てを所有していたので、不動産を相続することはわかっていましたが、父は整理整頓がヘタなうえ、まったく遺言やエンディングノートなどを残さなかったため、口座の情報や保険証を探すのにとても苦労しました。

エンディングノートの必要性を説明して、書いて欲しいとお願いしても「面倒だから」と書かないままだったのをその後の私の苦労を見れば本人はきっと後悔したと思います。

口座や保険を調べるのは一ヶ月ほどかかりましたが自力で手続きできました。しかし、不動産の処分はまったく価格の見当がつきません。また、父は大学の教授だったため大量の書籍を持っていました。

その量は1万円冊以上です。そして、その書籍を売れば何百万もするので一財産になる、というのが父の自慢でした。

その自慢の書籍を売却しなければ、保管している不動産を売却できないため古書店に見積もりをお願いしましたが、何百万どころか何十万にもなりませんでした。

図書館にも打診しましたが専門書すぎてダメ、大学への寄贈も大量すぎて受け容れる場所がない、と拒否され、何十万かで引き取って貰った残りの数千冊は、もう廃棄処分しかないという状況でした。

また、不動産の価格も父が言っていた「古いし田舎だけれど広いから1000万円は確実」というのはまたしても外れ、一括見積もりサイトに見積もりをお願いしたところ、1社のみからの回答でその額は数百万円の査定でした。

別の業者にも査定して貰ったところ更に低い金額を提示され、更に、建物の中身をすべて処分するのに100万円以上かかると言われ、にっちもさっちも行かない状況に陥りました。そんな状況なのに、固定資産税は払わなければなりません。

建物の中身を処分する費用もとても捻出できる状態になく困っていたところ、すべてを残していいので買い取りたいという申し出を近所の方がしてくれて、一も二もなくお譲りしました。

とにかく人生のお荷物になっていた不動産と家財道具でしたので、金額の多い少ないにかかわらず引き取ってくれる人がいたのは僥倖でした。つくづく、遺言書まではいかなくてもエンディングノートは必要だし、生前整理もしておくべきだと感じた出来事でした。

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