直ぐに手続きしてくれる相続人がいない場合は遺言書を

祖母の姉の相続手続きを手伝ったことがあるのですが、大変苦労しました。
祖母の姉は子どもがいなかったため、兄弟姉妹が相続人となりました。現金・預貯金はほとんどなく、遺された財産は家と土地だけでした。
連絡のつく兄弟姉妹もいたのですが、祖母の父母は再婚であったため、祖母も連絡先の分からない兄弟姉妹がいましたし、既に亡くなっている方もいました。さらに困ったことに、生死不明の方もいたのです。
生死不明の方を相続手続きから除外することはできなかったため、専門家の力も借りて不在者財産管理人の申し立てをしなければなりませんでした。
また、連絡先の分からない兄弟姉妹や、亡くなった兄弟姉妹の子どもといった関係の薄い相続人は、手続きに協力してもらうことが難しく、裁判所で遺産分割調停を行わなければなりませんでした。
結局、2年ほどの時間をかけて、何とか家と土地を祖母名義にすることができたのです。
もしも祖母の姉が、祖母あるいは他の相続人に対して、遺産を相続させる旨の遺言を遺しておいてくれれば、このような面倒な手続きを取ることはなかったと思うのです。
遺言というと、財産をたくさん持っている人や、相続争いが起きそうな場合に備えて用意しておくというイメージもありましたが、子どもなど、すぐに手続きを取ってくれそうな相続人がいなく、兄弟姉妹やその子どもたちなど、相続関係が複雑になることが想定される人も、遺された人たちのことを考えて遺言を作って置いて欲しいと強く思いました。
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